伊豆・沖縄・ダイビングの想いで
海洋公園で味噌汁の中を潜る
伊豆でよく潜っていた頃は、ほとんど仲間だけで潜っていましたが、初めの頃は何度かショップのツアーに参加したこともあります。ツアーに参加するといろんなことがわかりますからね。初めての海洋公園はツアーでしたね。でも印象は最低でした。 7月でしたが、透明度が非常に低かったのです。おそらく今なら、ガイドなんてとんでもないはなしです。沖縄の海も透明度が悪くなることがありますが、比較になりません。その海洋公園の海は、ほとんど味噌汁の中を潜っている感じでした。 前のダイバーのフィンを見ながらついて行くだけダイビングです。ここに限らず春から夏は透明度が悪かったですね。こんな状況で6人ものダイバーを連れていくのは、ちょっと怖いですね。船でケラマに行って潜るのが、通常の沖縄スタイルでは、それなりの海と船の知識や経験が必要になりますが、透明度2m以下の海でガイドをするのも、かなり高い技術かもしれません。
大物遭遇記、沖縄で大物と言えば
大物遭遇記です。沖縄で大物と言えば、マンタ・カメ・サメ・ロウニンアジあたりですが、この辺はゲストダイバーもよく見るヤツですね。しかし、船を止めアンカーを入れに潜ってハンマーヘッドに遭ったとか、那覇の港でホオジロザメに遭ったなんてのはちょっと怖いですね。 かなり珍しいのはカジキマグロです。通常外洋にしか見られないのですが、水中で遭ったというのを聞きました。カジキはかなり危険だと言います。また、マンボウにさわったイントラもいましたね。これはちょっと羨ましい。 那覇から近いチービシでイルカの群れに遭遇した話はごく最近のことですね。でも一番の大物は水中にいて頭上をザトウクジラが泳いでいったという話です。12mの巨体です。すぐそばで潜水に入られたら、アウトだと思うのですが、大迫力だったようです。
一番の大物といえば、クジラ
沖縄で一番の大物といえば、クジラでしょう。これはデカイです。私も一度だけ偶然水中で見たことがあります。ほんの一瞬でしたが、水面に浮かんだ状態ですぐ下をクジラが泳いで行ったのを目撃したのです。 かなり浅いところを通りぬけていったので、視界に入りきらなかったほどです。クジラの目もはっきり見えましたね。12mほどもある巨体ですからね。あれは感動でした。 知りあいにはジンベイザメを見た者もいます。読谷の網の中にいるヤツじゃないですよ。自然のジンベイザメです。以前は年に数回、魚網にかかっていたそうなので、もともと沖縄にはジンベイが多く生息しているようです。知合いはチービシで、船をとめている時に偶然出会ったようです。7mほどだったようです。こう考えると沖縄の海と言うのは実に豊かな海域なのですね。
沖縄移住のきっかけはネガティブなこと
僕はダイビングにはまって、そのまま仕事の世界に入ったわけではありません。かなりの間ファンダイバーでしたし、普通の会社員でした。休みとお金をセーブして、沖縄ダイビングのために毎日電車に乗って会社に向かっていたわけです。 沖縄に遊びに来て知合いができると、やはり移住したダイバーがいるわけですね。「俺も何時か移住したいなぁ」と思いながらも、また仕事の毎日が始まるわけです。なかなか、踏み切れない日々が続いたわけです。やっぱり都会で、日本の中心である東京も捨てがたいわけです。 背中を押してくれるきっかけが必要だったのです。自慢にならないですが、そのきっかけは少々ネガティブなものだったのです。もともとあまり興味のない仕事だった上、人間関係のトラブルと、お金のトラブル。僕の方に誹はなかったのですが、嫌になったのです。金も取り返せないまま飛び出しちゃいましたが、後悔はないですね。
海の中でお土産をさがしている様子・・・
伊豆の頃に話です。当時知り合ったダイバーにちょっと変わった人がいました。以前から一人で、しかもスキンで潜っていたようです。一緒にダイビングをすることになって潜っていたのですが、なんだか行動がちょっと気になる。潜っていて、一人ですぐどこかへ行ってしまうのです。 しばらくすると戻ってくるのですが・・・。どうやら海の中でお土産をさがしている様子です。当時でもダイビングでは「取るのは写真だけ、残すのは泡だけ」がルールですから、BCDのポケットの中身はこっそりお持ち帰りのようでした。スキンの頃はそれが目的だったようだし、昔は海に潜るのは、物取り以外に目的は考えられなかったみたいですからね。でも取り放題になるダイビングではやっぱりルールは守るべきです。だって生き物がたくさんいる水中の方が絶対楽しいですからね。
寒くなると思い出すのは伊豆で潜っていた頃のこと
寒くなると思い出すのは伊豆で潜っていた頃のこと。1月2月は水温18度くらいでしたよね。水が冷たくて頭キンキン、耳ガチガチ。潜水時間は30分が限界でしたね。それに深く潜るとさらに水温が下がって大変でした。 僕の知合いなんて、ダイブマスタートレーニングが冬の海洋公園のプール、水温14度ですよ。そう言えばこんな話が…。とても寒がりで水中で必ずおしっこをしてしまうダイブマスターがいて、彼が寒さ対策にドライスーツに変えたんですね。それでもやっぱり寒い。 ウェットスーツとドライスーツは着心地がまるで違うのですが、あまりに体が冷えてしまうとその違いさえわからなくなるんです。当然おしっこがしたくなる。それでドライを着ていることをすっかり忘れて、そのまましちゃったんです。ウェットとちがって後が大変、もちろんものすごく臭くなります。洗うと乾かすのもこれまた大変。イントラの試験の時はオムツをしてたそうです。
冬場はボートはとてつもなく寒い
沖縄の冬はせいぜい15度、水温も高いので内地の冬のダイビングに比べると、それはもう極楽レベルなのですが、ダイビングはボートがメインなのでとてつもなく寒い思いをすることがあるのです。 一昔前はボートもそれほど立派ではなかったし、離島の船は今でも小さなものも使います。気温14度で、船を走らせると体感温度は一気に10度以下、さらにウェットスーツで体がぬれているとさらに体感温度は下がります。おまけに海は荒れ気味なのでバシャバシャと潮を浴びると、ほとんど0度の世界! 小さな漁船タイプで前側に座っていたりするとガチガチ状態になるのです。後ろ側に移動すればいいのですが、走り始めると揺れる小さな船では危険、ましてや体は寒くて動けない状態。まぁ長くても20分程度ですからガマンするしかないですね。冬場はボート上での防寒装備が必要です。
イルカがいたのに「絶対入るな」
ダイビングをしない人にとって、海は未知の世界ですよね。経験のない人に声をかけると、でてくる話のひとつに、「サメ」の話があります。映画などで見るサメはまさに恐怖の生き物、海の殺し屋ですから、心配にもなります。実際、沖縄にもサメはたくさんいるのです。 しかし、ダイビングで出遭うのはほとんどが「ネムリブカ」という穏やかな種類で、危険はありません。よく穴の中で寝ています。もちろん開いた口からは鋭い歯が見えますから、万一噛まれたらえらいことになるでしょうが、そんな例は聞いたことがありません。ところが、全て安全と言うわけではありません。 ケラマに向かう深い海などで、たまにイルカに出会うことがあるんです。そんな時は、そばにカツオの群れがいたりして、すごくおもしろいのです。これは水中から見たい!潜ろうとすると、船長に止められました。実はサメも来ていたのです。こんな時に来ているのはちょっと怖いタイプ、危険なので絶対入るなと言われました。闇雲に怖がる必要はありませんが、海は奥が深いですからね。
沖縄のダイバーはドライスーツを着るか?
沖縄のダイバーはドライスーツを着るか?答えはYES。12月はまだ水温が高いのでウェットでも良いのですが、水温が下がる1月から4月あるいは5月初旬までドライをきるイントラもいます。 しかし、色々と条件がありますね。比較的レベルの高いゲストを連れたボートなら、ドライは快適なのですが、ゲストのスキルが十分でなかったり、激流のドリフトなんかだと、動きが激しくなるのでどうしても手首からの水没が激しくなるのです。現実的にはやはりウェットが多いですね。それも6.5mmのスキンが圧倒的だと思います。そしてそで口を長めに作り内側におりこむ。そうすることでセミドライのように、内側の水を外に出さないようにするのです。 毎日海に入っていると、余計に体が冷えるのかもしれないですね。暖かいのは良いのですが、その分浮力が強力になるので、ウェイトはもちろん多め、動きづらくなります。そうなると、あ〜短パンで潜りたい!!って思いますね。
沖縄の冬は寒い、海もシケシケ
はっきり言って沖縄の冬は寒いです。海もシケシケです。現在当然スーツは6.5mm、しかし、実際は5mm以下でしょうね。1年でだいたいへたってしまうのです。それに深いところに潜るとさらに影響が出ますからね。2月3月のころになるともう今のスーツでは耐えられなくなるはずです。新品ほしいなぁ。 さて、12月も半ばですから、そろそろ噂になるのがクジラの声です。夜も海に出る漁師さんなんかの所へいって情報を仕入れてくるのです。水中で声を良く聞くことがあるのですが、とっても幻想的、一度は聞く価値ありです。かなり近くで聞こえてこともあったので、もしかしたら水中で出くわすかもと考えると、もうドキドキして興奮しましたね。でも残念ながら、ダイビング中にクジラを見たことはありません。一度でいいから見たいですね。
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