ギターのアドリブ演奏法、弾き方を初心者向けに解説します。
アドリブギターソロとは
ギターがある程度弾けるようになると、やってみたくなるのがアドリブです。即興演奏ですね。でもアドリブの演奏のしかたって本にもなかなか見つかりません。よくあるのはまずスケールを覚えるってやつですね。ペンタントニック??メクソデロリアン?とかなんだか(笑) あのたくさんあるスケールを全部覚えたらかっこいいギターソロが弾けるかというと、そういうわけではないです。ではどうすればアドリブでギターソロが弾けるのでしょうか? 「アドリブが弾けない」とはどういうことでしょう?それは楽譜やタブ譜を見ればメロディーが弾けるけど、バックに合わせて、自由にオリジナルなメロディが弾けない。ということですね。ではバックにあってないメロディーなら弾けるわけです。ということはバックに合わせることができればアドリブは弾けるのです。 これは推測ですが、そもそもアドリブに決まった一つの方法はありません。ほとんどすべてのギタリストがオリジナルの練習と試行錯誤で、自分のアドリブギターソロを築いてきているはずです。だから、有名なギタリストならギターソロを聞いただけで誰だかわかるほどです。 ですから、ここで私が説明するのは、私が演奏するアドリブの奏法です。難しいヘアトニックみたいな理論はありません(笑)(もっとも、スケールはいずれは分かってきますし、役に立ちます) さてここでいうアドリブとは、「だれかもう一人がギターのコードでリズムを刻み、それに合わせて自由にメロディーを弾く」ということです。相手のギターのコード合わせてメロディーを奏でる方法を最も基本的なところから解説していきます。
アドリブギターソロの理論
理論といっても決して難しいことではありませんが、やはりある程度の理屈がわかっていなければアドリブはできません。それにまず知っておかなければならないことが2つあります。それは転調と音階です。 まだギターを初めて間もない方は、楽譜や歌詞カードのコードを見ながら弾いていると思います。コードはCから始まったり、Dから始まったりしますね。あるいはこの曲はC調、この曲はA調とかいいますね。Eb(フラット)の曲なんてほんとに難しいコードばかり出てきて厄介です。 この中でC調の曲は弾きやすいですよね。でも、D調A調Eb調、どれもC調に転調すれば簡単なコードなるはずです。実際には転調しないのですが、できること知っておいてください。これが重要なことなのです。 次に音階とは「ドレミファソラシド」です。この音階が弾けること、これが次に重要なことです。逆に言えばこの二つがわかっていればアドリブソロは弾けるのです。
ギターコードの転調について
「C調に転調できる」と書きましたので、まずは転調の方法を紹介します。A/F#m/D/Eというコード進行をC調に変えてみましょう。ギターコードは C/C#/D/D#/E/F/F#/G/G#/A/A#/B の12の音が基本になってできていますね。 習慣的にD#はEb、G#はAb、A#はBb といいます。 AのコードがCになるわけですから半音で3つ上がっています、ですからF#mはF#から3つ上がってAになるのでAm、Dも3つ上がってF、EはGになります。つまりどれも半音3つ上げているだけです。 当然ですがギターのフレットは半音ごとになっていますね。ということは3フレットにカポタストをつければ3音上がるわけです。ということは3カポでAを弾けば出てくる音はCというわけです。ギターのカポはマジックな道具でピアノでは絶対できません。 さて、C調でよくあるコード進行 C/Am/F/G を2カポで弾くと2音上がるのでD調になりますね。5カポなら何調でしょう? そうF調ですね。この理屈が重要なのです。コードを弾くのが目的ではなく、目的はソロですから、実際にはカポは使いませんが、見えないカポを意識すれば、何調であってもC調の感覚でソロが弾けます。そう、C調でソロが弾けるようになれば、何調でもいいのです。
C調の音階を覚えよう
音階とはスケールのことです。スケールには「アイオニアン・スケール 」を筆頭にたくさんのスケールがあって、とても全部覚えられるものではありません。そして全部覚える必要もありません。なぜなら、今弾こうとしているギターソロはポップやフォークやロックのアドリブソロだからです。それに必要なスケールはただ一つ!「ドレミファソラシド」だけなのです。 右の画像はipadガレージバンドです。(これ説明に最高便利です)これにC調の音階を書き入れました。 まずは白で書いた「ドレミファソラシド」を練習してください。「ドレミファソラシドシラソファミレドレミファソラシド」というように上がったり下がったり連続して早く弾けるようになるまで練習しましょう。ただし、この練習はドレミファソラシドを早く弾くのが目的ではありません。ドレミファソラシドの場所の感覚を覚えるためのものです。 これができたら、次は黄色いドレミファソラシドも全部弾きましょう。下のミから上のラまで上がったり下がったりミスなく弾けるまで練習してください。そしてこの時どこが半音でどこが全音なのかをしっかりと覚えましょう。
D調に転調した音階
まずはC調でアドリブができるようになる練習をした方がいいので、(その方が楽しいから)まだ早いのですがD調に転調した、つまりD調の曲でソロをやるときの音階が右の画像です。C調の音階を2つずらしただけです。2フレットのとこがまるでカポ(笑) このカポの部分はもちろん指で押さえて弾きます、先ほどの「ドレミファソラシド」の練習も少しばかり難しくなりますが、それはまだ先に延ばしておきましょう。 ドレミファソラシドができたとこで、さっそくアドリブをやってみましょう。次のページに進んでください。
アドリブソロができるための最低条件
これがありました。条件があるのです。これがなければアドリブソロはできません。それは 1、バッキングの音をしっかり聞けること 2、自分の音がバッキングにあっているかいないかがわかること 「あ、音はずした!」ってのが自分でわからないとアドリブソロはできません。初めのうちは弾きながらでは判断できないかもしれないので、ぜひ録音してください。録音したものを聞けばあっているかいないかがよくわかりますし、自分でも驚くようなかっこいいフレーズを弾いているかもしれません。
ブルース ロックはちょっと待って!!
まずここで説明するのは、ポップ系音楽です、ブルースやロック、ロックンロールは後半です。このスケールでは弾けません。 そもそも、音楽には音階による分類があるのです。それはインドの音楽であったり、日本古来の音楽であったり、中東の音楽であったり、それぞれ独自の音階があるのです。たまたま、現代の日本の音楽は「ドレミファソラシド」が多いのですが、そうでない音階もたくさんあり、ブルース系ロックはこの「ドレミファソラシド」ではソロは弾けないのです。 ブルース、ロック系のアドリブは後半で説明しますので順に読み進めてください。
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